立町で食べる元祖呉冷麺「珍来軒 立町店」
中区立町の呉冷麺専門店「珍来軒 立町店」
広島市中区の中心部、立町電停からほど近い優美堂ビルの2階に、2024年6月、呉冷麺の元祖として名高い「珍来軒」の姉妹店がオープンしました。
珍来軒といえば、呉市を代表するソウルフード「呉冷麺」の発祥店。1955年(昭和30年)頃に先代が生み出したという平打ち麺と甘辛スープの冷麺は、戦後の呉の屋台から始まり、70年近く呉市民に愛されてきた一杯です。その味を広島市内でも気軽に食べられるようになったのが、この立町店です。

ビルの1階に小さな看板があるものの、主張はかなり控えめ。知らなければ素通りしてしまいそうな外観です。階段を上がると、壁に呉冷麺の誕生秘話が書かれていて、それを読みながらお店の扉をくぐります。店内はカウンター席13席、テーブル席8席の計21席。こじんまりとしながらも落ち着いた空間で、ランチタイムにはサラリーマンの姿も目立ちます。
注文は入口そばの券売機で食券を購入するスタイル。席は店員さんに案内してもらえます。

いざ、珍来軒 立町店へ
来店したのは平日の昼過ぎ、12時半ごろ。ちょうどランチのピークが少し落ち着いた時間帯でしたが、店内はほぼ満席で、呉冷麺目当てのお客さんで賑わっていました。
食券を買う段になって「小にするか、普通にするか」でしばし迷いました。最初は様子見で呉冷麺 小(950円)を購入。席に着くと「初めてですか?」と声をかけてくれて、食べ方を丁寧に教えてもらえます。これが地味にうれしい。
ほどなくして運ばれてきたのがこちらです。

丸いどんぶりの上に、ぺたりと広がる平打ち麺。その上にキュウリの千切り、チャーシュー、ゆで卵半分、そして酢に漬け込んだエビがこんもりと盛られています。スープは麺全体にかかる程度の量。ひたひたというより、麺がほんのりまとうくらいの分量で、これが「呉冷麺スタイル」なのだそう。
まず鼻に届くのは、甘酸っぱいようなやさしい香り。冷やし中華ともラーメンとも違う、独特のたれの匂いです。スープを一口すすってみると、甘みが先に来て、そのあとからじわっとピリリとした辛さが追いかけてきます。酸味は控えめで、後味はすっきり。
麺はもちもちとした弾力のある平打ちで、ずるっとすすると喉越しもなめらか。スープとの絡みがよく、箸が止まりません。具材はシンプルですが、酢漬けエビのぷりぷりとした食感と酸味のアクセントが効いていて、これがあるとないとでは大違いかな、と感じます。
食べている途中、卓上に置かれた酢からし・黒酢・胡椒で味の変化を楽しむのが珍来軒流。最初はそのままで甘みとピリ辛を味わって、途中から酢からしをひと回しかけると、一気に味が締まってさっぱりとした表情に変わります。これが面白い。「1杯で2度楽しめる」感覚です。
「小」でも十分な量ではあるのですが、がっつり食べたい日は「普通(大)」がいいかもしれません。ということで、気づけば呉冷麺(1,100円)も追加注文していました。

普通サイズは麺の量がしっかり増えていて、食べ応えが増します。スープの甘辛バランスは変わらないのですが、麺の量が多い分、後半にかけて酢からしや黒酢を少しずつ足していくと最後まで飽きずにたいらげられました。
メニューには呉冷麺のほかに、中華麺・ワンタン麺・チャーシュー丼・中華ちまきなどもあります。
「珍来軒 立町店」さんのまとめ
●個人的なイチオシ
初めての来店でも呉冷麺の「普通」から試してみるのがいいと思います。食べ方を教えてもらいながら、酢からしで味変する体験を楽しんでほしいです。呉まで足を運ばなくても、この味が立町で食べられるのは素直にうれしいですね。
●こんな方におすすめ
呉冷麺を食べたことがない広島市民、久しぶりに珍来軒の味が恋しくなった呉出身の方、ランチに少し珍しいものを食べてみたい方。夜の部(17〜19時)も営業しているので、ちょっと飲んだ帰りの〆に立ち寄るのも良さそうです。
珍来軒 立町店
TEL:082-236-6445
広島県広島市中区立町3-1 優美堂ビル 2F
※広島電鉄「立町」駅より徒歩約1分、「紙屋町東」駅・「八丁堀」駅より徒歩約5分
営業時間:11:00〜15:00 / 17:00〜19:00
定休日:木曜日、日曜日夜の部
駐車場:なし(近隣のコインパーキングをご利用ください)
※本記事の情報は取材時点のものです。最新情報は公式サイトまたはお電話でご確認ください。








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